放射性汚泥焼却減容装置

本技術は、放射性セシウムに汚染された下水道汚泥等を焼却炉(ドラムスクリーン型ロータリーキルン焼却炉)で焼却・焼成させることにより、放射性物質に汚染された汚泥を減容化するものです。

焼却炉から発生した飛灰はサイクロンに入り、大きめのダスト(飛灰)はサイクロンの遠心力によって捕捉され、サイクロンで捕捉されなかった微細なダストは、排気ガスごとスクラバー水を通過させて回収します。

今回の実験で下水道汚泥を燃焼した場合の減量率は95%(焼却前の重量の5%まで減量)、減容率は78%(焼却前の体積の22%まで減容)でした。

また燃焼温度800℃から900℃において、下水道汚泥中の放射性セシウムは、ドラムスクリーン型焼却炉下部から回収された焼却灰、サイクロンの下部より回収された飛灰とスクラバー水中の浮遊物質(凝集剤による沈殿処理により回収)に存在した事が確認されています。

スクラバー水は凝集沈殿により処理され、凝集沈殿処理後の水の放射性セシウム濃度は10Bq/L 未満であることを確認するとともに、排出ガスの放射能濃度(134Cs+137Cs)は0.21Bq/m3と、環境省放射能濃度等測定方法ガイドライン[9]の空気中の濃度限度より低くいことも確認されています。

130207